またまたゴミ問題の現実に打ちひしがれる。。

先日月曜日にギアニャールにあるに見学に行ってきました。



この廃棄物処理場に関しては、以前見学に行ったときに紹介していますが、あれから約2年、その間にもTemesiの主要なコンポスの売り上げが芳しくなく運営が大変だという話は聞いていましたが、実際今回訪問してみて、改めて彼らが抱える問題の深刻さを知ることができました。

今回私達を案内してくれたの、アメリカでの生活も長く、アメリカでも環境問題の活動に関わってきたニョマン ブディアルタさん。



流暢な英語で熱心に話してくれました。


まずは運ばれてきたゴミを分別しているところに案内してくれました。

ここでは、リサイクル可能なもの、オーガニックゴミ、リサイクルにも堆肥にもできないゴミに分けます。


もちろん分別などされない状態で1日約10トンものごみが運ばれてきて、それを手作業で
分別していきます。



異臭が漂う中で作業を行うのは約40人ほどの作業員の人たち。

以前は90人ほど居た作業員も今は半分ほどに減ってしまったそうです。

彼らの収入はリサイクル可能なものを業者に売ったものからと、オーガニックごみをTemesi Recyclingに堆肥にするために1トンあたり約450円で買い取ってもらう事によって得ています。

リサイクルも堆肥にもえきないゴミは、施設内に政府によって作られた最終廃棄場所に埋めたてられます。



こんな位の埋立地、ゴミを分別しなければすぐに一杯になってしまいます。


この施設、ギアニュール県中から運ばれてくるゴミを引き受けていて、各地からゴミを回収して運んでくるのは行政側。

しかし、そのゴミを処理するために一切の資金援助はしてくれないそうです。



積み上げられた有機ゴミ


堆肥用に分けられた有機ゴミが発酵が進んでくると堆肥は熱を持ち始めます。

なので高温にならないように混ぜ返す作業が必要なのですが、資金不足のためにパワーショベルが買えないのだそうです。

行政や州、内務大臣にまで、何度訴えても、何のレスポンスもない。

それどころか、高いレンタル料を行政側に支払ってパワーシャベルを借りているそう。

それだけでも呆れてしまうことですが、ニョマンさんはここでもインドネシアの腐った習慣を話してくれました。

借り物のパワーシャベルが故障したら修理しなければなりません。

その修理費は約4万円。

しかし修理の許可書を発行してもらうのに約25万円ほどの「袖の下」を渡さなければならないそうです。

何ともまあ、やりきれない気持ちになってしまいます。

毎月の施設の赤字は約70万円にものぼります。

収入源であるコンポスの販売拡大を図っても、農家の人達は、政府からの援助を受けて安く購入できる化学肥料を選びます。

今は外国からの資金援助を頼りにどうにか運営していっていますが、それもいつまで続くかわかりません。

「私は来月ここを辞めます。
もう、諦めました。
頑張って頑張って、今まで行政やメディアなどあらゆる手段を使って現状を訴えてきました。
しかし、何も変わりませんでした。
もう私にこれ以上できることはありません。」

最後にそう語ったニョマンさん。

気のせいか傷ついた諦めの目をしていたような気がしました。

環境問題に対しては、まだまだ意識が低い人が多いように感じるバリ島。
彼のようなせっかくの有力な人材が一線から身を引くのをとても残念に思います。

今回の見学会を終えて、現実を見て、感じた参加者の人たちはどうしようもなく、やりきれない気持ちになったかと思います。

こういった現実に触れるたびに、何か力になれればと思うのですが、今の私にはこの事実をより多くの人たちに知ってもらうようにするしかありません。

興味がない人たちに、どのように目を向けてもらうことができるかが、最大の課題です。



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