デンパサール最終ごみ処理場への2度目の見学

先日知人がデンパサールのSUWUNGにある最終ゴミ処理場でメタン発電を行っているNOEという会社へ見学に行くというので、出勤前に少しついて行くことにしました。

以前もこのごみ処理場は紹介したことがありますが、広大な敷地内にゴミを山積みしたトラックがひっきりなしにやってきて、ただただ積み上げているだけ。

見渡す限りにゴミの山が広がっていて、所々に牛の群れも見られます。

バリ島ではもちろん分別してごみを捨てる習慣はありませんので、何もかも一緒に捨てられたごみから、売ることができるペットボテルなどを回収する人達もここには沢山住み着いています。

去年私達がここに見学に来た時は、敷地内に32.47ヘクタールの大きさのセルが作られたばかりで、NOEが作ったゴミ分別場に集められたゴミは全て分別され、再生不可能なごみのみをこのセルに埋め立てる計画だと聞いていました。

そして今回早速そのセルを見に行ったわけですが、本来分別後のごみが捨てられているべきなのに、もうすでに3分の1ほどの量になったごみは、周りのごみ山に捨てられているゴミと何ら変わりはない分別されないままのごみ。

処理場の役人曰く、許可なしに勝手に敷地内に入って捨てていくトラックが後をたたないのだとか。。



         セルの向こうも見渡す限りのゴミの山。。
    

まあ、予想してたとはいえ、やはり呆れてしまいます。

せっかく大金を使って建てたのにも関わらず、一切何の役にも立っていません。

それから向ったNOEのゴミ処理場も、以前と同様未使用のゴミ分別のためのベルトコンベアが放置されたままになっていました。



        実験操行で一度だけ動いただけがあるとか。。


ここまでくるとここに配属された役人やNOEの職員に同情するしかありません。

余りにも現状がひどすぎてどこから手をつけていいのかもわからなくもなるでしょう。

政府からの援助もまったくなく、なすすべもないNOEがゴミ山から引いたガス管から発電している量は毎日30万ワットだそうです。

それで一体何世帯分の電力をまかなえているのかはわかりませんが、このままだと彼らの発電力も増える見込みはないでしょう。



              発電所内の様子


こんな何の機能も果たしていないゴミ処理場に、政府はゴミ博物館なるものを建設予定だとのこと。

どうせ、いらぬ装飾を施した仰々しい見掛け倒しの博物館を作り、メンテナンスもほとんどしないものだから1,2年もしないうちに周りのゴミの山同様、ゴミみたいな建物になるんだろうと、全く呆れ果ててしまします。

それ以外にすべき大切なことはあるのに。

ぬかどこにはまってしまったような異臭を全身に感じながら、将来のバリに希望を見出せないまま、その日はゴミ処理場を後にしました。

次回訪問するときは少しでもいいから何か変化を見つけたいものです。



  シャベルカーでごみを持ち上げると有毒ガスを含んだ煙が上がります。



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