バリ島にできた新しい老人ホームとは。。。?

私の祖母のバリ島移住計画は今のところ保留状態になっています。
と言うのは、最近祖母の精神状態がちょっと落ち着いていないとのことと、掛かりつけのお医者さん曰く、祖母のように痴呆が進んでいる人は環境の変化への適応が非常に困難であるととらしく、母が私に迷惑を掛けてしまうことを恐れているためです。
それに加え、何でも介護の認定日が今年の4月にあるらしく、それを受けておかないと医療費とか施設利用条件が失われてしまったりするということで取りあえずはどちらにせよそれまでは動きはとれないということです。

中期滞在ビザを取る前に、一度実験的に1ヶ月でもいいので観光ビザでこちらで滞在してみるのがいいのではと思ったのですが、今入居している施設を1ヶ月も留守にすることはできず、またすぐに次の入居先を見つけることもできないし。。
ということで、この話も実現しませんでした。

そんなこんなで延び延びになっていますが、つい先日SIKIの近くに新しく老人ホームができたということを聞いたのでさっそく見学に行ってみることにしました。

場所はSIKIと同じくレノンエリアにあり、SIKIからもバイクで5分とかからない所でした。
閑静な住宅街にあるその建物も、外見からは普通の住宅のようで、看板も何も出ていません。



2階から眺めたご近所さん


「本当にここかぁ?」

と疑うくらいでしたが、建物から出てきた満面笑顔の中華系のその人は、
どうぞどうぞ
と中に招き入れてくれました。

中の様子はと言うと、入った所に広いリビングスペースがあり、そこで入居者たちが集えるようにゆったりとしたソファーが置かれています。



そして中庭を挟むように左右に個室があり、2階も同じ感じです。




部屋は誰も住んでないせいか殺風景なもので、入居者と個人の看護スタッフを連れてきた場合のベットが2台、簡単な箪笥があります。



老人ホームだからといって、何か特別な感じはせず、インドネシアによくある壁もセメントで床も白いタイルが張られているだけの、とにかく殺風景な感じがしました。

なので、スタッフが24時間体制で親切にケアしてくれたとしても、色々融通もわがままも受け入れてくれるとしても、ここに祖母を入居させることは、彼女が寝たきりで何もわからなくならない限りは無理すぎると感じました。

ちなみに入居料金は日本円で約4万円。
医療費やおむつなどの生活費はもちろん別です。
看護をしてくれる人はバリの相場では月1.5万円ほどとのことです。

そして今現在のこの施設への入居者はというと、90を少し超えたお爺さんが一人。
設立して1年近くにもなるのにまだ入居者が集まらないそう。

以前私は国が運営している老人ホームにも見学に行ったことがありますが、入居費用がかからないそこでも空きがありました。

バリ(インドネシア全体と言えるかもしれませんが)ではまだまだ親の面倒は子供が見るということは当然のことという意識が強くあり、例え子供がいないとしても親族の誰かが面倒を見るというのが常識でもあります。
そして外で老人を見かけることはほとんどありません。
もちろんインドネシアの寿命は短いので、老人の絶対数自体も少ないということもあると思います。
しかし寝たきりや呆けてしまった場合は家に閉じ込めたきり、ひどいときは徘徊しないために親を柱にくくりつけておくということもよくあるようです。
そうまでして、老人ホームなどの施設を利用しないという理由には、もちろん経済的な理由もありますが、
(親をそんな所に預けるなんて人道に外れている。近所への体裁上そんな非常なことをしていると思われたくない)
といった意識があるようで、一緒に見学に行った私のバリニーズスタッフも、
「バリ人がこんな所に親を預けるということはあり得ない」
と強く断定していました。
特に世間への体裁を大事にするバリの人たちの感覚はそうかもしれません。

しかし以前の日本がそうであったように、インドネシアもこれから変わってくると思います。
既にジャカルタには老人ホームがいくつもあり、そこには多数の入居者が居るそうです。
私が見学に行った(Grha Umas Diente)という老人ホームも、元々はジャカルタで展開していたとのことでしたが、洪水が頻繁に起こるジャカルタよりもより良い環境を求めバリに移転してきたとのことです。
しかしさすがに親を遠く離れたバリ島に預けたいという子供はまだ少ないようで、現在まで入居者1名となっています。

ジャカルタに居ても、月に1度どころか、親を預けてから一遍も親を訪ねることもないくせに、やはりできるだけ近くに居てもらいたいという気持ちはあるようです。

それに建物に看板もなかったように、老人ホームが入居者を募集するような営業行為は世間に快く思われないようで、そもそも存在自体を人に知られる機会がないということも、入居者が集まらない原因といえるかもしれません。

「祖母をここに預けることなんて想像できない」
とは思ったものの、例えばここに日本語ができるスタッフがいて、入居者に同じ日本人がいれば全く無理でもないかな。。
と思ったことがきっかけで私はある事を思いつきました。
プロジェクトです。
久しぶりに明確なるビジョンを持って進めていけそうな計画です。

そのことに関してはまた次に書かせてもらいます。

今日は久々にみっちりと仕事をしたので、そろそろ帰ることにします。


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